W・B日本支社再開の第1回公開作品。ゲイリー・クーパーとルース・ローマンが主演した1950年製作のテクニカラー西部劇で、製作はアンソニー・ヴェイラー、監督にはスチュアート・ハイスラーが当る。ウィル・F・ジェンキンスの小説よりジョン・トゥイストが脚色し、撮影はアーネスト・ホーラー、音楽はマックス・スタイナーの担当。
監督:スチュアート・ハイスラー
出演:ゲイリー・クーパー、ルース・ローマン、スティーヴ・コクラン、レイモンド・マッシー、バーバラ・ペイトン、リーフ・エリクソン、ウィル・ライト、アントニオ・モレノ
ダラス (1950)のストーリー
南北戦争後、未だ無法者の横行するテキサス。ボストンの旧家の息子マーティン(リーフ・エリクソン)は、スペイン人の牧場主の娘である婚約者のトニア(ルース・ローマン)に再会出来る喜びを胸に、新保安官としてダラスの町に赴任して来た。到着草々とんだ機縁から南軍のゲリラ隊の隊長だったお尋ねものブライド・ホリスター(ゲーリー・クーパー)と知り合い、彼を保安官に仕立てねばならぬ仕儀となった。というのはホリスターはお尋ねものとはいえ、実は町の山師マーロウ兄弟にわが家を破壊され、当局に抗議したが南部人への偏見からかえって迫害視され、意を決して独力で悪に対抗せんとしていたのであった。マーティンは法を守る立場にあるもののホリスターに好意を寄せざるを得ず、2人でトニアの家に行ったが、トニアは初めて会うホリスターに強く魅せられてしまった。ホリスターの出現に色をなしたウィル(レイモンド・マッシー)やブライアント(スティーヴ・コクラン)のマーロウ兄弟と彼との間には緊張した対立が続き、ホリスターが彼らの銃弾に負傷する事件も起きたが、1夜、ホリスターは遂にブライアントを射殺した。しかしウィルの密告で彼は牢に投ぜられてしまい、その隙にウィルはトニアの父に数万弗を強要した。彼らが金を奪おうとする時、牢を脱したホリスターが駈けつけ、ウィルと彼は決闘に及ぶが、弾つきたウィルは遂にホリスターによって保安官に引き渡され悪は一掃された。マーティンは当局に申請して到着したホリスター赦免の書類を彼に渡すとともに、今はすっかりホリスターを愛しているトニアをもあきらめて新しい鉄道建設のため去って行くのだった。